8月11日(金) 富士山

 夏休みもたけなわということで、学生の皆さんおかれましては、充実した日々を送られているものと推察いたします。
 さて、今回は小学4年生の長女にどうしても連れて行ってくれと頼まれて、標記の山に行って来ましたので、例によっての山行報告です。
 
 今回登った山は言わずと知れた標高日本一で且つ日本を象徴する山である富士山ですが、長女が突然登りたいから連れていってくれと唐突に言ってきました。
 そこで、私としても突然のことなので、とりあえずは富士山に登りたくなった理由を長女に聞いてみたところ、バドミントンをがんばりたいから日本一の富士山に登りたいと言ってきました。
 まあ、脈絡がない話と言えばそうなんですが、といって、よくわからなくもない理由ですので、私としては二つ返事でOKを出し、行くことにしました。

 台風一過の早朝5:30に自宅を自家用自動車で出発、名神自動車道と東名自動車道を利用し御殿場インターチェンジで降り、R138からふじあざみ道路で須走登山口を目指しました。
 さて、登山道に関してですが、富士山には主に4つの登山道がありますがこの登山道は最も自然を堪能できる道だと言われています。
 また、登山口の標高は2000mで、表登山道である富士宮登山道に比べて400mも下にありますが、人の気配が薄く、のんびりとゆったりと登ることができると言われています。

 さて、10:30に登山口の駐車場に到着し、準備を整え、11:00に登山口を出発しました。

駐車場から仰ぎ見る富士山です。
須走登山口の様子です。
みやげ物屋やでにぎわっています。

 登山口は5五合目ということで設定されており、最初は樹林帯からの歩きでスタートします。
 そして、30分あまり歩を進めますと視界がぱっと開け富士山の全容を仰ぎ見ながらの登りとなります。

最初は樹林帯の中を進みます。
しばらく行くと視界が開けます。
変化に富んだコースです。
こんな感じで登っていきます。

 1時間30分ほどで新6合目に到着しました。

新6合目には山小屋があり小休止をしました。

 さらに、1時間ほどで本6合目に到着しました。
 6合目には新6合目と本6合目があり、その間1時間の所要時間が必要です。
 やっと6合目に着いたと喜んでいても、そこは新6合目で、次は本6合目です。 

本6合目の山小屋の前にて。

 さらに50分ほどで新7合目、さらに40分ほどで本7合目、さらに40分ほどで新8合目、さらに30分ほどで本8合目、ということで、17時少し前に本日の宿泊小屋である江戸屋に着きました。
 本日の行動時間は約6時間ほどでした。

本日の最後の登りの様子です。
やっと到着した本日泊まる小屋の前で。
雲海に写る富士山の影
山小屋の様子です。

 2日目はご来迎を見るために4:30に起きました。
 そして、運良く、みごとに燦然と輝くご来迎を仰ぐことができました。 

8合目から見るご来迎です。

 そして、簡単な朝食を済ませ、6:00に本8合目の山小屋を後にしました。
 さすがに富士山、これまでは順調に登ってきましたが、ここからは急激に酸素が薄くなるために1歩1歩が本当にしんどく、すぐ目の前に見える山頂が遠くて、遠くて、ということでしたが、あとは、気合いと根性と根気で、何とか8時過ぎに頂上に立つことができました。

 
その後は、2時間程をかけ、火口の周りを散策しました。
 通称おはち周りというのですが、いやはや、富士山の頂上はこうなっていたのかと、新たな発見とともに、日本にもこんな場所があったのだといたく感心いたしました。

やっと頂上に着きました。
火口です。
日本の最高点(3776m)にて。

 そして、10:20に下山開始、3時間あまりの時間をかけ、13:30に登山口に到着、一路自宅へ向かいました。
 が、ここでアクシデント、高速道路でお盆の帰省ラッシュの渋滞に巻き込まれてしまいました。
 なんと、自宅についたのは21時過ぎということで、7時間30分もの長距離ドライブを強いられました。

 さて、今回の山登りではいくつかの収穫がありました。
 それは、娘と2日間まるまるお互いの体力の限界を使いながらも、ずーっと、寝ている間をのぞいては、話ができたことです。
 そして、その中から、がんばることのすばらしさ、こつこつ続けることの重要さを、お互いに身をもって体験できたことでした。

 富士山を登り始めた直後、私たちは、後々のことを考え、ゆっくり、ゆっくりと登っていました。
 ところが、元気のいい高校生かあるいは大学生とおぼしきグループが一気に私たちの横を抜き去っていきました。
 そこで、娘も、一応は対抗意識があったようで、にわかに速度を上げましたが、私が諭しました。
 「あんな登り方をしていては、後で必ずばてて、結果として私たちに抜かれててしまうことになってしまうよ」、と。
 しかし、彼らはもうずっと上の方まで一気に登ってしまっており、娘にいわせると、「あの人達にはもう絶対追いつけない」、ということでした。
 が、とにかく、私たちは私たちで、人のペースに影響されずに、自分たちのペースで、あせらず、あわてず、休まず、進もうということで、娘を諭し、そのように歩を進めました。
 と、1時間もその状態で歩を進めていますと、さっきの高校生か大学生のグループが登山道の横で座り込んで喘いでいるではありませんか。
 私たちは、その様子を横目で見ながら、ゆっくりとゆっくりと登っていきました。
 そうしましたところ、やはり、小学生の女の子にあっさりと抜かれるのは悔しい様子で、そのグループの人々は力を振り絞って登り始め、再び私たちを抜き去っていきました。
 私は、無理をしたら、絶対後が続かず、結局はたくさんの休憩が必要になって、最終、遅くなると考え、そのことを娘に伝えました。
 そうこうするうちに、30〜40分程がすぎ、私たちもそれなりに登って行きましたところ、また例のグループが道ばたで喘いでいました。
 このようはことが何度か繰り返されましたが、結局、時間が経てば経つほど、彼らの影は遙か下の方に豆粒のようにしか見ることができなくなり、その後は再び会うこともありませんでした。

 で、娘にウサギとカメの話し、がんばることのすばらしさ、こつこつ続けることの重要さ、人のペースではなく自分のペースで行動することの大切さを話しましたところ、それはもう真剣な態度で食い入るように聞いておりました。
 そして、バドミントンの練習や試合でも同じことがいえるのだと話しましたところ、いつになく、私の話を真剣に聞いておりました。

 ともあれ、山はいいですよ。
 そして、自然の中では、人は素直になれますよ。

 ということで、学生のみなさんもせっかくの夏休みなので、充実した時間を過ごしてください。
 ということで、例によって、ごきげんよう!


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8月6日(日) 白山

 ようやく前期授業期間が終了し、東海女子大学でも8月1日から夏季休業期間となりました。
 これに関して、今年の前期はというと、東海女子大学の共学化の準備やら、子ども学科の新設やらで気が抜けない日々が続きました。
 また、あららぎバドミントンクラブの部員達への指導も本格化したということで超多忙なスケジュールが続きました。

 ようやくここに来て、ほっと一息つくことができました。
 ということで、久しぶりの更新ということになりますが、例によって山情報です。


 今回登った山は石川、福井、岐阜県境に鎮座する白山連峰でした。
 メンバーは、例によって、小学4年生の女子1名、小学2年生の女子1名、保育園年長組の男子1名、および私と女房の計5名でした。


 初日
 
 早朝5:30に自宅を自家用車で出発し、名神自動車道と北陸自動車道を利用し、福井北インターで降り、R416とR157を使って石川県は白峰町、市ノ瀬のビジターセンターに8:00過ぎに到着しました。
 市ノ瀬と登山口がある別当出合の間は交通規制がかけられていたので、シャトルバスで登山口まで移動し、いざ出発と相成りました。

 9:00ちょうどに、まずは砂防新道へ架けられている吊橋を渡りました。

長い吊橋を渡ると砂防新道の始まりです。

 10:10に中飯場に到着、小休止をしました。

中飯場には水場ときれいなトイレがあります。

 中飯場からは本格的な登山道が始まります。
 30〜40分ごとに小休止を取りながら確実に登っていきました。
 そして、12:00過ぎに甚之助の避難小屋に到着し、昼食を取りながら1時間の大休憩を取りました。

避難小屋には水場とトイレがあります。
定番のラーメンを作って食べました。

 大休憩のあと、一路、本日の宿泊地である南竜が馬場を目指しました。
 砂防新道から南竜道に入り目的地を目指しました。

砂防新道と南竜道の分岐点です。
みんながんばって登っています。

 14:20に南竜が馬場に到着、本日の行動時間は5時間20分でしたが、思ったより早く、しかも楽に到着することができました。

ケビンの受け付け前にて。

 今回は南竜が馬場にあるケビンに3泊することにしました。
 定員5名で1泊12000円でした。

 ケビンに到着後、例によって子ども達を相手に宴会を開きました。
 まずは、売店で500mlの缶ビールを2本買ってきてグビグビと飲み干しました。
 そして、持参したウイスキーを、まずはキンキンに冷えた雪解け水で割って飲みました。
 ここでちょうど夕飯の時間となり、レトルトのカレーライスを作って一同おいしくいただきました。
 その後は、お湯を沸かし、くれ行く夕日を眺めながら、ウイスキーのお湯割をちびちびといただきました。
 至福のひと時でした。

 日暮れの後は、ビジターセンターで開催された自然観察スライドショーに参加、少しは勉強もしました。

ビールを飲っています。
暮れ行く山並みです。

2日目

 6時少し前に起床し、簡単な朝食を作り腹ごしらえをしました。
 そして、7時40分に白山連峰御前峰を目指して出発しました。
 まずは展望歩道を利用し室堂を目指しました。

展望歩道からみた別山です。

 11:00少し前に室堂に到着し、しばしの休憩の後、御前峰を目指しました。
 登山道横のお花畑では百花繚乱、お花が咲き乱れていました。
 すれちがった自然観察員のお話では、このように色々な花が咲き乱れることは非常にめずらしいとのことでした。
 これも今年の積雪の多さのせいだそうです。

車ゆりの群生です。

 11:40にメンバー全員が登頂を果たしました。

2702.2mの峰に立ち大満足の一同です。

 そして、下山、12:30に室堂へ戻り、ラーメンを作って食べました。

室堂ビジターセンター前での昼食です。

 昼食後はゆっくりと休憩をし、エコーラインを使って16時少し前に南竜ヶ馬場のケビンに戻りました。
 ケビンでは例によって子どもたち相手にビールとウイスキーで宴会。
 至福のひとときを過ごしました。
 そして夕食、この日は牛どんと中華どんを作り空腹を満たしました。

3泊したケビンの様子です。
ケビンの中です。

 
 3日目

 この日は1日ゆっくりと過ごすことにしました。
 わたしはというと、朝からビールを買いこみ、ラジオを聞きながらベンチに横たわり、流れていく雲をみながらビールをなめるようにちびちびと飲っていました。
 そして、気が向くままに昼寝、何とも気持ちのよいひとときでした。
 一方、子どもたちはというと、雪解け水で満々とたたえられた沢で水遊び、そして、雪遊び。
 遊びのロケーションには事欠かないといった状況でした。
 また、午後からは、自然観察員による自然観察ツアーに参加、夏休みの宿題の種にしていました。
 

南竜ヶ馬場の様子です。
川遊びをしています。

 4日目

 さあ、いよいよ下山です。
 7:30に身じたくを整え、3泊したケビンに別れを告げました。
 子どもたちは何となく、名残惜しそうでした。
 そして、南竜道と砂防新道を使って10:40に無事下山完了。

 
一路、帰宅の途につきました。
 途中、白峰町の白山展望の湯に入って4日間の汗を流しました。
 この湯はもちろん天然温泉でとてもお肌がすべすべになりました。
 大人650円、子ども350円でした。

白山展望の湯です。

 ということでの山情報でしたが、こおやって山登りをしていますと、子どもの成長を実感することができます。
 つい最近までは、泣き言を言いながら登っていた子どもたちが、いつのまにやら、すいすいと自分の意志で高みへステップしていくようになりました。
 長女に至っては私よりも速く登り降りするようになりましたし、5〜6時間の登山では、疲れた素ぶりさえ見せないようになりました。
 はっきり言って、私より強くなりました。
 私はもう枯れていくばかりで、長女は伸びていくばかりです。
 これから、私が長女に登山で勝負を挑んでも、勝つことは、まず、できないでしょう。
 これが、バドミントンの試合で役立てばと感じているところです。
 
 これに関して、すなわち、子どもがすいすいと自分の意志で前へ進んでいくことに関してですが、そうこうしているうちに、山登りだけではなく、人生における自分の道を見つけて、すいすいと前へ進んでいくことになるのでしょう。
 親としては、少々さびしいところですが、これが自然の営みということで、今から覚悟をしておきたいと考えております。
 
 ともあれ、学生のみなさんにおかれましては充実した夏休みをお過ごしください。
 ということで、ごきげんよう!

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4月1日(土) 御挨拶

 突然の話で申し訳ありませんが、このたび、家族でアメリカ合衆国に移住することになりました。
 カリフォルニア州ロサンゼルス市郊外にある、マンハッタンビーチバドミントンクラブで専属のコーチを務めることになりました。
 これに関して、昨年の世界選手権の男子ダブルスでアメリカから世界チャンピオンが誕生しました。
 ですから、再度のアメリカンドリーム実現ということで全力を尽くしたいと考えています。
 ひと花咲かせたら日本に戻ってくるつもりです。
 ということで、色々とお世話になりました。

 と、こんな話があるわけありません。

 今日は4月1日です。
 ですから、エープリルフール、すなわち4月馬鹿です。
 午前中は嘘をついてもいいそうです。
 
 ちなみにこのエイプリルフールの由来には諸説あるそうですが、最も多く伝えられているエイプリルフールの起源説は、フランスのグレゴリオ暦採用にちなんでというものだそうです。
 つまり、フランスではもともと新年を4月1日としてお祝いしていたそうです。
 しかし、1564年にフランス国王シャルル9世が、1月1日を新年とするグレゴリオ暦を採用しました。
 そこで、それに反発した人々が4月1日を「嘘の新年」として馬鹿騒ぎをするようになり、エイプリルフールの風習が始まったそうです。
 またまたちなみに、トップページの写真はマンハッタンビーチバドミントンクラブでのプレー風景です。

 ともあれ、今日から新年度が始まります。
 わたしは今日付けで、東海女子大学の人間関係学部の中に新たに設置された子ども学科の専任教授に就任しました。
 この学科では、幼稚園教諭や保育士をはじめとした子ども学のスペシャリストを養成しますが、その教育に全力を尽くしたいと考えています。
 また、来年度からは男女共学化し、子ども学科で小学校教諭も育成する予定です。
 小学校教諭課程に関しては、文部科学省の認可を取らなければなりませんので、またまた忙しくなりそうです。

 さて、授業もいよいよ始まります。
 今年度のわたしの担当科目は、東海女子大学では、子ども学科の「保育内容の研究(健康)」、総合福祉学科の「スポーツ生理学」、「スポーツ医学」、教養科目の「スポーツの科学」、「スポーツ実践」です。
 また、東海女子短期大学の食物栄養学科で「運動生理学」も担当します。
 スポーツ選手の栄養指導ができる栄養士の育成に尽力したいと考えています。
 さらに、早稲田大学のオープン教育センターの「保健体育科目」も担当します。
 週に1日、新幹線で岐阜と早稲田を日帰り往復し、早稲田大学の学生にバドミントンを教えます。
 明日の日本を担う早稲田大学の学生に、バドミントンを通じて、強い精神と強い肉体、そして社会性を培ってもらいたいと考えております。
 ですから、とても忙しくなりそうです。

 また、学務では、3年目になりますが、今年度も東海女子大学の学生部長を兼務することになりました。
 ですから、今年度も学生部の窓際に座りながら、学生諸君が快適な学園生活を送れるようにがんばります。
 一方、東海女子大学が平成19年度から男女共学化するためにその準備室を開設しましたが、そこでは学生生活・安全対策専門部会長を務めなくてはなりません。
 男子学生、女子学生両方が安心して快適な学園生活を送れるようにハード面、ソフト面共に整備したいと考えております。
 御関係各位には御協力の程お願いいたします。
 さらに、委員会活動では、厚生委員、学生募集・入試委員、LAN・HP委員、就職委員、芸術祭委員、学寮委員を務めなくてはなりません。
 各種会議が短期集中の実りあるものとなることを願うのみです。
 各種委員会の委員長方にはよろしくお願いいたします。

 ということで、今年度もよろしくお願いいたします。
 以上、新年度にあたっての御挨拶でした。
 


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